読んだ本
理系思考術 (ソフトバンク新書) | |
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まじめなテーマをまじめな文体で語っているのに、例題を工夫することで面白く読める。「ジオンの失敗」もそうだったけど、この作者の本の特徴はそこにあると思う。
私はこの手のテーマの本は数多く読んでるので、初めて知ったというような目新しさはないけれど、楽しく読めるのがよいというのが私の印象。
今回、私的にうけたのが将棋の藤井九段の扱い。2ちゃんねるでは、加藤一二三九段とともにネタキャラとして扱われるキャラだけど、とうとう出版物でもこの言われよう。
たとえば、藤井九段(段位は2009年4月現在)という棋士がいる。「終盤のファンタジスタ」と呼ばれ、プロ棋士の中では終盤で思いもよらない見落としをすることの多さでファンを魅了している。私も大好きである。藤井九段のファンである以上、どんなに優勢に終盤を迎えてたとしても、ひとときも気を抜くことは許されない。勝っていた将棋が急転直下、ものすごい速度で負けになることがある。昨年のNHK杯の、持ち駒の飛車を打った直後、その飛車の頭に香車を打たれて串刺しされて即投了とか、確かにすごい負けっぷりで魅せてくれる棋士ではあります。
まあ、それはともかく、今回この本で取り上げているのは、意思決定関連の学問でよく使われている内容で、ある意味麻雀ゲームとかの思考ゲームでも関係しそうなものが多い。たとえば、ダイクストラ法、ゲーム理論、モンテカルロ、ベイズ、遺伝的アルゴリズムなどは、それの存在を知ってるだけでも麻雀AIを作るときに参考になる。
たとえば、ダイクストラ法の最短経路探索は、経路を手変わり、距離を期待値とおけば牌効率のアルゴリズムになる。ベイズはまったり麻雀では、相手の手役読みに利用しているし、モンテカルロは、点数状況判断の評価値の算出ににつかう予定でいる。また、遺伝的アルゴリズムはもしかすると序盤の評価値に使えるかもしれない。
こういったものをどうやって麻雀ゲームに応用していくかを考えることが麻雀AI作成には必要なことなんだと私は思っている。
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