ひとつ前の記事の質問への回答(科学する麻雀の活用法)
上記のような図で考えるといいと思います。
この図は以下の(A)~(F)の6つのルートに分岐してることを表しています。
(A)現局面から捨てた牌が当たった ①->③
(B)現局面で捨てた牌はスルー、その後和了で終了。 ①->②->④
(C)現局面で捨てた牌はスルー、その後放銃で終了。 ①->②->⑤
(D)現局面で捨てた牌はスルー、その後被ツモで終了。①->②->⑥
(E)現局面で捨てた牌はスルー、その後被流局で終了。①->②->⑦
(F)現局面で捨てた牌はスルー、その後被横移動で終了。①->②->⑧
なお、上の図で各局面(○の数字)から伸びている矢印の横に書いてある数字がそれぞれの局面に移る確率です。赤字訂正前が危険度0%の場合、訂正後の赤字が危険度10%の場合を意味しています。
例えば和了の確率は
和了の確率 = ①->②に行く確率 × ②->④に行く確率
となります。
危険度0%の牌の場合、①->②は100%ですので1.0 x 0.53 = 0.53 (53%)となりますが、
危険度10%の牌の場合、①->②は90%ですので0.9 x 0.53 = 0.477(47.7%)となります。
被ツモ、流局、横移動の場合も和了の場合と同じ要領で計算できます。
ちょっと気にしなければいけないのは、放銃の場合です。
放銃するパターンは2通りあります。すなわち、危険牌切っていきなり放銃した場合(①->③)と、危険牌はスルーされたけど、その後結局放銃した場合(①->②->⑤)の2つのパターンです。
確率はこの両方を足した確率になります。
なので、放銃率は
放銃率 = ①->③に行く確率 + (①→②->⑤に行く確率) = ①->③に行く確率 + (①→②に行く確率 × ②->⑤に行く確率)となります
例えば、危険度10%の牌を切った場合、
放銃率 = 0.1 + ( 0.9 x 0.17) = 0.253(25.3%)
という計算になります。
実際に切る牌の危険度によって、図の赤字て訂正している部分の数字を変えて計算すればよいのですが、 実際に切る牌がどの程度の確率の危険度(%)なのかは、科学する麻雀(初版)の199頁に書いてありますから、それを使えば、①->③に行く確率を算出できると思います。
場の状況から色々とデータを使って算出しているので199頁のようなシンプルな表ではありませんが、まったり麻雀のアルゴリズムも大体似たような理屈で押し引き計算しています。
まったり麻雀の計算では、誰かひとりが立直している流局間際の状況で、「もうこれは絶対当たりそう」って感じるほどの超危険牌で大体危険度20%程度と算出するようです。
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コメント
感謝してもしきれません!
投稿: | 2014/03/30 07:58
データを使って計算しようと思っているものですが、
まったり麻雀作者として、科学する麻雀のホウラ放銃などのデータはどの程度信憑性があると確信されますか?
投稿: | 2014/03/30 08:16
※↑
kmo2 科学する麻雀
でググるといいと思うよ
投稿: | 2014/03/30 14:01
放銃データと言いますか、199頁に書いてある危険度のパーセンテージは信用度高いと思います。コンピュータソフトでやらせるなら、もう少しいろんな要素を考慮して細かく分類してもいいかなと思いますが、人が利用する目的や、細かい読みは排除してもさほど問題ないという作者の主張もあるので、あの程度にしているのでしょう。
あと、ひとつ前の人も言っていますが、科学する麻雀の押し引き基準については以下の記事で言及してます。
http://kmo2.cocolog-nifty.com/prog/2012/06/post-b412.html
投稿: kmo2 | 2014/03/31 03:51
拝見させていただきました
対リーチではなく
仕掛けのような点を読みやすいものや危険度をつけやすいものには効果が高そうでしょうか?
投稿: | 2014/04/01 06:15
なにがですか?科学する麻雀の手法がですか?
投稿: kmo2 | 2014/04/01 19:49
http://kmo2.cocolog-nifty.com/prog/2012/06/post-b412.html
ページには科学する麻雀のホウラ放銃についてのことは書かれていらっしゃらなかったのでそこは問題ないということでよろしかったでしょうか
またターチャの打点についてですが
ここは仕掛けのみに対して使える押し引きを計算することが目的なので特に問題はないかと思いました
自分の考えているのは鳴き読みで
通っていない、あり得にくい両面を除いた待ち/18スジ理論を使って
仕掛け押し引きをより高度なものにできないかと思いまして
1/18
1/17
1/16
・・・
とすべてのパターンの無筋放縦確立を出して
両面 愚形で当てはめたのですが
単純に自分の今切る牌の危険度によるホウラ率と放縦率
相手と自分の打点・自分の待ち・順目だけで損得を決めることは危険でしょうか?
ノーテンバップの考慮の仕方がわからず上記の考え方しか思いつきません
やはり流局率等のデータも影響してきますか?
投稿: | 2014/04/01 21:29
ノーテンバップの考慮はするに越したことないです。
流局率とその時自分がテンパってる確率がでるなら押し引きの考慮に入れるのはそんなに難しくないはず。
実際作ってみるつもりなら、実際に作ってみて試してみるのがいいかと思います。
投稿: kmo2 | 2014/04/01 22:16
初めまして。「まったり麻雀」を利用させて頂いております。開発ありがとうございます。大変申し上げにくいのですが、僭越ながら要望を書きます。
私は、色覚障害者です。赤牌を色で判別することができません。赤牌に、ポッチなどの印を付けて頂くことは可能でしょうか。
色覚障害の割合は、男性は20人に1人です。麻雀人口が1000万人で男が7割だとすると、赤牌が分かりづらい人が35万人いる計算になります。
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
(参考URL)
◆色盲の人が見てる世界
http://newskenm.blog.fc2.com/blog-entry-2661.html
◆色盲が見える世界
http://blog.livedoor.jp/kinisoku/archives/3536011.html
◆Maru-Jan 新しくなった「赤牌」
http://www.onlinegamer.jp/news/2795/
「今回の"Version7"より、(中略)日本では成人男性の5%に達するという色弱の方でもゲームを楽しめるように、特別に加工を施した赤牌を製作。それを撮影、画像化した牌を今回のバージョンから採用している。Maru-Janは今後も更にグラフィックの色弱対応を進めていく予定。」
投稿: Color Blind | 2014/05/03 02:17
すいませんが、暫くは、対応の予定はありません。
ただし配布しているファイル群のimgフォルダにあるビットマップ画像(0.bmp等)の一番右側にある牌が赤牌ですので、Paintソフトでその牌に何らかの印をつけて保存して頂ければ、ご自身で対応することが可能です。
投稿: kmo2 | 2014/05/03 08:00
ありがとうございます。ご教示いただいた対応策にて解決いたしました。まさか自分でいじれるなんて思いませんでした。
色覚障害者用のポッチ付き赤ドラ牌の画像ファイルは、こちらからダウンロードできます。
◆赤牌 Color Universal Design
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5036111.zip.html
素晴らしいソフトを作っていただき、重ねて感謝申し上げます。
投稿: Color Blind | 2014/05/03 19:58
対応いただきありがとうございます。今後同様の依頼のありました時、作成していただいた画像を使わせていただきたいです。
投稿: kmo2 | 2014/05/04 03:27
すみません、再び要望です。
「デュプリケート対局」を、「他家の手配が全てオープンの状態」でも対局できるようにして頂けないでしょうか。
「リーチすべきか否か」の分岐点において、リーチせずダマ聴にしたら他家にアガられました。全く同じ場面で試しにリーチしてみたら、今度は他家がオリてアガれた、というケースがありました。
リーチするか否かの分岐点で、「他家の手配がどれくらい進んでいるのか」、「他家はどの牌を打てずにオリたのか」などを知りたいです。
このソフトは「デュプリケート対局」が秀逸です。「同じ配牌とツモ」を何度も試せるのが素晴らしいです。手作りの分岐点で、どの手役を追ったらどうなったかがよく分かります。
リーチの分岐点においても、その判断基準をもっと詳細に研究したいので、ご検討のほどお願い致します。
投稿: Color Blind | 2014/05/08 02:46
ご要望の機能は、比較的簡単に対応できそうです。
本日はすいませんが体調崩してしまっていた対応できませんが、週末にでも対応します。
投稿: kmo2 | 2014/05/08 07:46